営業部門では「ウォンツ」と「ニーズ」という言葉がよく使われます。2つの言葉は似ているようで意味が異なり、とても混同されやすいです。
2つの言葉を正しく理解できなければ、顧客が本当に求めている価値を見失い、相手に刺さらない提案をしてしまう危険性が高まります。逆に、正しく理解できれば顧客が求めている価値を提供できるようになることでしょう。
そこで今回は、混同されがちなニーズとウォンツの違いについて解説します。より良い提案ができるようになりたい方は、記事を読んでみてください。
ウォンツとニーズの違いを理解すべき理由

ウォンツとニーズの違いを理解すべき理由は、顧客心理を把握するためです。
ざっくりいうと、顧客が〇〇を欲しいと思うことをウォンツ、顧客が〇〇で解決したいことをニーズといいます。
しかし、ウォンツはニーズを満たすための手段に過ぎません。
ウォンツだけに注目すると、顧客が解決したいことを見失う恐れがあります。例えば、英会話スクールに通いたい人のニーズは ①外国人と友達になりたい や ②昇進して給与を上げたい だと考えられます。そのニーズにより学ぶべき英会話は変わります。
つまり、「顧客が解決したいこと」を理解することが大切です。顧客により良い商品、サービスを提供するためにもウォンツとニーズの違いを理解しておきましょう。
ウォンツとは
ウォンツとは、人が抱く欲求を意味しますが、マーケティングの世界ではニーズを満たすための手段を指します。「英会話スクールに通いたい」「高級車に乗りたい」など顕在化した形で現れる心理状態です。
ウォンツは「基本ウォンツ」「条件ウォンツ」「期待ウォンツ」に分類できます。
基本ウォンツ
基本ウォンツとは、顧客がニーズを満たすために商品やサービスを求めることをいいます。
<基本ウォンツの参考例>
- (英語を話せるようになりたいから)英会話スクールに通いたい
- (マイカーで好きな場所に行きたいから)高級車に乗りたい
- (喉が渇いたから)ミネラルウォーターを飲みたい
条件ウォンツ
条件ウォンツとは、基本ウォンツに追加したい顧客が希望する条件やこだわりをいいます。
<条件ウォンツの参考例>
- (英語を話せるようになりたいが)自宅から近い英会話スクールに通いたい
- (マイカーで好きな場所に行きたいが)維持費を抑えられる高級車に乗りたい
- (喉が渇いたが)国産のミネラルウォーターが飲みたい
期待ウォンツ
期待ウォンツとは、顧客が商品やサービスを利用することで得られる効果をいいます。
<期待ウォンツの参考例>
- 英語を話せるように英会話スクールに通うことで、海外出張で困らない自分になりたい
- 燃費が良く高級感のある車に乗ることで、周囲から憧れられたい
- 国産ミネラルウォーターを飲むことで、家族に安心を与えたい
ニーズとは
ニーズとは、顧客が商品やサービスを利用して満たしたいことや、解決したいことを指します。なぜその商品やサービスを欲するのかといった理由に当たるものです。
ニーズは「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」に分類できます。
顕在ニーズ
顕在ニーズとは、消費者自身が自覚している欲求をいいます。つまり「自分はこれを必要としている」と明確に認識している状態です。消費者自身が欲求に気づいているため、購買に至りやすいです。
<顕在ニーズの参考例>
- (昇進したいから)英会話スクールに通いたい
- (肌の乾燥が気になるので)保湿の化粧水と乳液が欲しい
- (通勤が不便だから)自転車を買いたい
潜在ニーズ
潜在ニーズとは、消費者自身が気づいていない欲求を指します。商品があれば便利になるが、不便に感じていないという状況です。潜在ニーズをうまく掘り起こすことができれば、より商品やサービスが売れるようになります。
- 英語は不要と思っているが、海外出張の可能性が高まり、将来的に英語が必要になる
- 肌の調子は問題ないと感じているが、紫外線によるダメージが蓄積していてスキンケアが必要になる
- 自転車で十分と考えているが、電動自転車を使えば通勤がもっと快適になる
ウォンツとニーズの違い

ウォンツは「手段」でニーズは「目的」と、意味が大きく違います。
ウォンツはあくまでも手段であるため、顧客が本当に求めている状態(ニーズ)を把握することが営業やマーケティングでは大切です。ニーズを理解する方法は2つあります。
「なぜ?」を繰り返して考える
1つ目は、「なぜ?」を繰り返す方法です。ウォンツを出発点にして、「なぜそれを欲しいのか?」を繰り返し問いかけることで、背後にあるニーズを掘り下げます。
アメリカの経済学者セオドア・レビットによって提唱された「ドリルの穴理論」が有名ですね。
<具体的な方法>
英会話スクールに通いたい
→ 英語でスムーズにコミュニケーションしたい
→ 海外出張や会議で困らないようにしたい
→ 昇進やキャリアアップにつなげたい
→ 将来的により良い収入や生活を実現したい
ニーズを調査・リサーチする(調査アプローチ)
2つ目がニーズを調査する方法です。データを集めることで、顕在化しているニーズを把握します。こちらは定量的アプローチとして有効です。
<具体的な方法>
- アンケート調査
- モニター調査
- インタビュー
- グループディスカッション
- Web検索データ
- SNS投稿の分析
まとめ
ウォンツとニーズは似ていますが、「手段」と「目的」という違いがあります。顧客は「○○が欲しい」と言いますが、言葉の奥には「なぜそれが欲しいのか」という本質的な理由(ニーズ)が隠れています。
ウォンツに注目してしまうと、顧客の本当に解決したいことを見失う危険があります。そのため、顧客が真に求めているニーズを見極められるようになりましょう。これができれば、顧客により良い提案ができるようになります。
誰でも訓練すれば身につくため、これを機会にウォンツを手がかりに「なぜ?」を繰り返し、ニーズを把握する訓練をしてみてください。
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