営業成功のコツは事前準備!具体的なステップとポイントを解説

「営業は準備が9割」という言葉を聞いたことがありますか? 多くのトップセールスが口を揃えて言うように、商談の成否は、顧客と顔を合わせる前の「事前準備」の段階でそのほとんどが決まっています。

しかし、日々の業務に追われ、事前準備の重要性を理解しつつも、十分な時間を確保できていない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、なぜ事前準備が営業成功に不可欠なのかを解説するとともに、明日から実践できる具体的な5つのステップ、そして準備を効率化するツールまでご紹介します。この記事を読めば、成果へとつながる道筋が見えるはずです。

なぜ事前準備が営業成功に不可欠なのか?

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そもそも、なぜこれほどまでに事前準備が重要視されるのでしょうか。その理由は大きく3つあります。

1. 顧客との信頼関係を築くため

事前準備とは、顧客のことを深く知り、真剣に向き合う時間に他なりません。準備をせずに商談に臨み、「御社の事業内容は?」「どんな課題が…?」といった初歩的な質問から始めてしまうと、顧客は「何も調べてきていないのか」と不信感を抱いてしまいます。

逆に、相手のビジネスや業界動向を深く理解した上で会話ができれば、「この営業担当は有益な情報を提供してくれる信頼できるパートナーだ」と感じてもらいやすくなります。この信頼関係こそが、長期的な取引の礎となるのです。

2. 商談の「質」を高めるため

入念な準備は、商談におけるトークとヒアリング、双方の質を劇的に向上させます。顧客の状況を把握していれば、ありきたりな製品説明ではなく、相手の課題に寄り添った「刺さる提案」ができます。 

また、顧客の発言の背景を理解できるため、「それは〇〇という課題があるからでしょうか?」といった、より深く鋭い質問を投げかけることが可能になります。この質の高い対話が、顧客自身も気づいていない潜在的なニーズを引き出すきっかけとなるのです。

3. 想定外の事態にも柔軟に対応するため

商談では、予期せぬ質問や要望が出てくることが日常茶飯事です。準備が不十分だと、そうした場面で頭が真っ白になり、しどろもどろな対応になってしまいかねません。

一方で、関連情報を幅広く調べておけば、たとえ直接的な答えを知らなくても、知識を応用して落ち着いて対応できます。事前準備は「自信」になり、どんな状況でも堂々と振る舞うための土台を与えてくれるのです。

営業成功のための事前準備5つのステップ

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それでは、具体的にどのようなステップで準備を進めれば良いのでしょうか。ここでは、成果に直結する5つのステップをご紹介します。

ステップ1:企業のリサーチ

すべての基本となるのが、アプローチ先企業のリサーチです。付け焼き刃の知識ではなく、多角的な視点から情報を収集し、顧客の全体像を掴みましょう。

企業の基本情報社名、設立年月日、従業員数、所在地といった基本情報は必ず確認します。
事業内容「何を」「誰に」「どのように」提供しているのかを、企業の根幹として深く理解します。主力製品やサービスはもちろん、最近リリースされた新商品などもチェックしましょう。
公開情報コーポレートサイトだけでなく、中期経営計画、IR情報、プレスリリース、公式SNSなどにも目を通し、企業が今何に力を入れ、どのような方向をめざしているのかを読み解きます。
商談相手の情報担当者の部署や役職はもちろん、可能であればSNSなどを活用して、経歴や関心事を調べておくと、アイスブレイクや信頼関係構築のきっかけになります。

ステップ2:課題とニーズの仮説を立てる

リサーチで得た情報をもとに、顧客が抱えているであろう「課題」と、それに対するニーズの仮説を立てます。この仮説の精度が、提案の質を大きく左右します。

まず、企業のニーズは「売上の増加」「コストの削減」「生産性の向上」といった普遍的なものに分類できることを念頭に置きましょう。その上で、リサーチ情報と結びつけて仮説を具体化していきます。

【仮説構築の例】

情報プレスリリースで「新商品の販売を開始」と発表。しかし、業界全体の市場は縮小傾向にある。
仮説新商品の売上が伸び悩んでいるのではないか?(課題) 効率的な新規顧客開拓の手法を知りたいはずだ(ニーズ)

このとき、BANTと呼ばれるフレームワークを意識して仮説を立てると、商談でヒアリングすべき点が明確になります。

Budget(予算)この課題解決にどれくらいの予算を割けそうか?
Authority(決裁権)商談相手に決裁権はあるか?なければキーパーソンは誰か?
Needs(必要性)提案内容は、顧客の課題解決に本当に必要か?
Timeframe(導入時期)いつ頃までに解決したいと考えているか?

ステップ3:提案資料とトークスクリプトを作成する

立てた仮説を基に、提案の骨子となる資料と、当日の会話の流れ( トークスクリプト )を作成します。

提案資料

汎用的な資料をそのまま使うのではなく、仮説に合わせてカスタマイズします。【顧客の課題】【自社商材による解決策】【他社との差別化ポイント】を明確に記載しましょう。

また、商談先と業種や規模が似ている企業の導入事例を盛り込むと、提案に説得力が増します。


トークスクリプト

商談の冒頭からクロージングまで、何をどの順番で、どのくらいの時間をかけて話すか、シナリオを設計します。

特に、仮説を検証するためのヒアリング項目は、具体的にリストアップしておきましょう。ただし、スクリプトを棒読みするのではなく、あくまで会話の道筋として捉え、柔軟に対応することが重要です。

ステップ4:商談のゴールを設定する

1回の商談で必ずしも受注に至るとは限りません。特にBtoB営業では、複数回の商談を経て成約となるケースがほとんどです。そのため、その日の商談で達成すべき「ゴール」を現実的に設定することが極めて重要です。

【商談のゴール設定例】
・初回訪問:担当者との信頼関係を構築し、具体的な課題をヒアリングする。次回、キーパーソンへの提案アポイントを獲得する。
・2回目訪問:課題に対する具体的な解決策を提案し、導入に前向きな合意を得る。見積もり提出の許可をもらう。
・最終訪問:懸念点を解消し、契約を締結する( クロージング )。

可能であれば、アポイントの際に「当日は〇〇についてお話し、△△の状態をめざしたいのですが、いかがでしょうか」と、事前に顧客とゴールのすり合わせをしておくと、当日の認識のズレを防げます。

ステップ5:最終確認

準備の最終段階として、当日の段取りを再確認します。この一手間が、思わぬトラブルを防ぎます。

アポイントの再確認 

前日までにメールや電話で、日時、場所(オンラインの場合は接続URL)、参加者などを改めて確認しましょう。


持ち物のチェック

名刺、提案資料、PC、デモ環境など、必要なものがすべて揃っているか確認します。

ロープレ

可能であれば、上司や同僚に顧客役を依頼し、 ロープレ (ロールプレイング)を行いましょう。実際に声に出して説明することで、トークの改善点が見つかったり、想定外の質問への対応力を養ったりすることができます。

営業の事前準備を効率化するツール

ここまで読んで、「これだけ多くの準備をこなす時間がない」と感じた方もいるかもしれません。そこで役立つのが、新規開拓営業の事前準備を効率化し、成果を最大化するためのツールです。

1. ターゲティング・情報収集を効率化

精度の高いターゲティングと効果的な情報収集は、新規開拓営業の第一歩です。これらのプロセスはツールで効率化することができます。

企業の属性情報、財務情報、採用状況、プレスリリースなどの情報収集は、ChatGPTやGeminiなどのAIを活用することで効率化できます。

さらにターゲティングの精度を上げるなら、インテントセールスツールABM ツールの活用がおすすめです。

インテントセールスツール

インテントデータとは、特定の目的や意図を持ったWeb上の行動データを指します。このデータを活用することで、見込み顧客の興味関心や購買意欲を早期に察知し、最適なタイミングでアプローチすることが可能になります。

ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)ツール

ABMは、特定の企業(アカウント)に的を絞ってアプローチするマーケティング手法です。ABMツールは、ターゲットとなる企業の選定、情報収集、アプローチまでを支援します。顧客データを分析し、自社にとって価値の高いターゲット企業を特定することで、営業リソースを集中させることができます。

2. 営業リスト作成・管理を効率化するツール

質の高い営業リストは、新規開拓営業の成功に不可欠です。リスト作成と管理も効率化しましょう。

営業リスト作成ツール

企業情報を自動で収集し、リストを作成するツールです。ターゲット企業の基本情報だけでなく、業界情報や関連ニュースも収集でき、質の高いアプローチが可能になります。

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名刺管理ツール

交換した名刺をスキャンしてデータ化し、一元管理できるツールです。AIを活用して名刺情報を正確にデータ化し、社内で人脈を共有することで、決裁ルートの把握など営業活動をスムーズに進めることができます。

3. アプローチ・商談化を効率化するツール

テレアポ や メールDM を行って、新規顧客開拓を行うなら、MA(マーケティングオートメーション)SFA(営業支援システム)といった営業支援ツールも必須になります。

これらのツールを連携して活用することで、属人的だった準備プロセスが標準化され、チーム全体の営業力を底上げすることにもつながります。営業チームの規模や顧客数に応じて、導入を検討しましょう。

MA (Marketing Automation)

見込み顧客リード)の獲得から育成までを自動化するツールです。Webサイトの閲覧履歴やメールの開封率などから顧客の興味関心を分析し、スコアリングすることで、購買意欲の高いリードを特定し、営業担当者に引き渡すことができます。

SFA (Sales Force Automation)

顧客情報、過去の商談履歴、案件の進捗状況などを一元管理できるツールです。SFAを見れば、過去に誰がどのようなアプローチをしたのか、どんな課題が挙がっていたのかが即座に分かり、リサーチ時間を大幅に短縮できます。

4. 日程調整ツール

日程調整業務を効率化でき、日程調整のやりとりを1往復で完結することができます。商談相手に幅広く日時を提案できるほか、ダブルブッキングを防ぐメリットがあります。

まとめ

今回は営業成功の鍵を握る事前準備の重要性と、その具体的なステップについて解説しました。

入念な事前準備は、顧客からの信頼を獲得し、質の高い商談を実現するための鍵になります。今回ご紹介した5つのステップを実践することで、自信を持って商談に臨み、これまで以上の成果を手にすることができるでしょう。

日々の業務は多忙を極めるかもしれませんが、ツールも賢く活用しながら、ぜひ「準備」の時間を意識的に確保してみましょう。

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企業情報DB byGMO メディア編集部


右も左もわからないままIT企業に入社。研修でテレアポ、テレマーケティングのおもしろさにはまり、インサイドセールス部門に配属を希望。法人営業、マーケティング部門も経験し、いまでは新人研修も担当する。BtoB営業・マーケティングのオールラウンダーをめざして奮闘中!


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